<1年間のもみじの管理日誌.>

繁殖(
播種挿し木接ぎ木取り木植え付け・植え替え整枝・葉刈り主な病害虫と対処法にリンク。

1月 穂 木 下旬〜2月上旬に切り接ぎ用の穂木を採取し、土中保存する。冷蔵庫を利用する場合は、やや低めの2℃くらいで保存する。くれぐれも乾燥させないように注意。
  病害虫 カイガラムシが寄生することも多く、掻き落とすこと。多い木にはマシン油乳剤の3〜5%液を散布する。シャクトリムシ、カミキリムシの幼虫は見つけ次第駆除すること。石灰硫黄合剤の8〜10倍液を散布するとよい。
  潅 水 鉢によって乾き具合が違うので、一鉢一鉢を見て乾いていたらやるようにする。凍結する危険がある場合は朝に、よく晴れた日ならいつでも構わない。
2月 穂 木 上旬には挿し木(前年枝挿し)用の穂木を採取し、土中保存する。冷蔵庫を利用する場合は、やや低めの2℃くらいで保存する。くれぐれも乾燥させないように注意。
  植替え 早生系は3月初旬までに、晩生系は3月一杯、できればお彼岸までに植替えをすませる。用土にマグアンプK(肥料)を少量混ぜておくとよい。
  接 木 3月中旬にかけて元接ぎ、切接ぎなど接ぎ木の季節。温度25度、湿度100%を維持する設備が必要。接ぎ木が少量の場合、根を水苔でくるみ、木全体をビニール袋に密閉して暖かい室内に置くことで対応できる。
  潅 水 1月に準じ、鉢によって乾き具合が違うので、一鉢一鉢を見て乾いていたらやる。凍結する危険がある場合は朝に、よく晴れた日ならいつでも構わない。
  播 種 2月中旬〜3月中旬に種まきをする。霜に注意し、種子が浮き上がらないように軒下に置く。水に数時間浸しておき、新しい土に蒔く。赤玉土主体で桐生砂日向土の極粒子で蒔く。
3月 接 木 7月にかけて呼び接ぎが可能になる。台木にはヤマモミジの実生苗を用いること。台木、穂木ともに根を付けたままなので、木を枯らす危険は少ない。
  潅 水 植え替えたばかりの鉢は乾きやすいので、土が乾いたらこまめに水を与えること。その他は1〜2月に準じて潅水する。
  剪 定 植替えの時、枯れ枝、徒長枝、姿を整える剪定をする。将来の樹形などを考えて枝の数を減らしたり、枝先を切ったりします。
  挿し木 中旬から下旬にかけて挿し木(前年枝挿し)の時期。温度20℃以上を維持できる環境が必要であり、ビニールで覆うなど密閉挿しにするとよい。
  植替え できればお彼岸頃までに植え替えを終えておくようにする。早生系は新芽を傷めないよう注意が必要。用土にマグアンプK(肥料)を少量混ぜておくとよい。
4月 潅 水 かなり乾きやすくなるが、乾いてきたら潅水する程度。まだ毎日潅水しなくてもよい鉢がある。
  肥 料 苗木を早く大きくしたい場合には、アブラカスや化成肥料を株元に与えるようにする。液体肥料の場合は200倍液を1週間に1回与えるとよい。
  病害虫 新芽にアブラムシがたくさん寄ってくるので、スミチオン1000倍液、オルトランを少しまけば防除できる。若芽に白い粉がついたようになるウドンコ病にはベンレート2000倍液やトップジンM2000倍液がよい。
  剪 定 新梢が伸びてきたら、先端の節間で芽つみができる。何節残すかはその部分の枝の長さをどうするかによって決める。
5月 接 木 下旬から7月にかけてが緑枝接ぎの季節。台木は実生1年生、または2年生の新梢、穂木も新梢を用いる。
  肥 料 新しい枝葉をしっかりさせるために、4月に準じて少量与える。
  剪 定 伸びた枝は早めに剪定をする。遅く剪定すると節間が間延びするので1、2節を残して切り落とす。背を高くしたい場合は頂天1節のみを切り落とす。
  潅 水 成長期なので、毎日欠かさずやること。一鉢ごとに乾き具合を見て、浅い鉢なら1日2回は必要になる。
  病害虫 4月に準じ、アブラムシ、ウドンコ病対策を行う。葉に穴が空いていればハキリバチ、枝の樹皮が削り取られている場合はゴマダラカミキリがいるので、見つけ次第捕殺する。
6月 取り木 高取り木の適期。枝に環状剥皮などの傷を入れ、その傷を湿った水苔で覆いさらにビニールで包み、発根したら切り離す。
  病害虫 梅雨時はウドンコ病が発生しやすい。また、ゴマダラカミキリが発生して若い幹や枝をかじるので要注意。毛虫も良く見かける。出来るだけゴム手袋をはめて捕まえ殺すようにする。殺虫剤(スミチオン1000倍液など)を噴霧するとよい。
  剪 定 よく伸びた枝を1、2節おいて切る。盆栽仕立てにする場合は葉刈りをするとよい。接木の穂木用の枝を残したり、大きくする場合は切らずにおく。
  挿し木 緑枝挿しは梅雨期に、春から伸びた新梢が硬化する前までの枝を用いる。10〜15pに分断して、上部の葉2枚を残して挿し、発根するまでは明るい日陰に置く。
  潅 水 梅雨時だが土の上っ面だけが濡れているといった状態になりやすいので土中をよく見て水やりの判断をする。
  置き場 梅雨明け後の夏の本番もさることながら、梅雨の晴れ間の日差しはあんがい強い。強光と高温をさけるために半日陰にする。他の木の木陰に移すか、人為的には寒冷紗やスダレを上部に張るとよい。
  肥 料 肥料は控える。苗木をしっかりさせるために少量与えるのはよい。
7月 潅 水 日照りの強い日中は避けて、朝、夕に鉢の底から水がこぼれ出るまでしっかりとやること。暑い日中は水が温水になって根が茹だってしまったり、逆に冷たい水が熱くなっている地温を急に下げる恐れがある。
  置き場 6月と同様に真夏の強光と高温をさけるために半日陰にする。他の木の木陰に移すか、人為的には寒冷紗やスダレを上部に張るとよい。このとき、木からなるべく離し、風とおしをよくすること。
  肥 料 置き肥は与えない。苗木の場合、梅雨が明けたら、液体肥料の300倍以上に薄めたものを、夕方の潅水がわりに毎週1回株元に与えるとよい。
  病害虫 カミキリムシが飛んできて幹枝をかじる。見つけ次第殺さないと樹枝剥皮の被害が大きくなる。夜、コガネムシが葉を食べる。ハキリバチもせっせと葉を切り取っていくので殺虫剤(スミチオン1000倍液など)を噴霧するとよい。
8月 接 木 下旬から9月中旬にかけてが腹接ぎ、芽接ぎの季節。台木の切り込みはできるだけ薄くし、内部まで切り込まないようにする。
  置き場 7月と同じ状態を続けるが、葉焼けを防いだり、乾きやすい場合はもっと日陰にする。      
  肥 料 7月に準じ、置き肥は与えない。苗木の場合、液体肥料の300倍以上に薄めたものを、夕方の潅水がわりに毎週1回株元に与えるとよい。      
  病害虫 カミキリムシ、コガネムシ、ハキリバチなど害虫が多く発生するので、7月の作業と同様に注意すること。      
  潅 水 7月の作業と同様に、日照りの強い日中は避けて朝、夕に鉢の底から水がこぼれ出るまでしっかりとやること。
  剪 定 長く伸びた枝を切る程度で、強い剪定はしない。
9月 接 木 今月中、腹接ぎや芽接ぎで増やす。台木の切り込みはできるだけ薄くし、内部まで切り込まないようにする。
  置き場 上旬は8月のままの状態にするが、日中の気温が下がるにつれて風とおしのよい場所に移し、彼岸頃からはむしろよく日が当たるようにする。
  肥 料 成長に重きをおきたい苗木には、8月に準じ、少し肥料を与える。
  病害虫 根元に木の粉が出ていればカミキリムシの幼虫がいるので、その穴を探して殺虫剤の原液(スミチオン1000倍液)をスポイドで注入する。早期発見だと枯れない。
  採 種 種子は落葉寸前で採取すること。台風で落下することがあるので危険がある場合、その前に採取する。日陰で少し乾燥させ、ビニールの袋に入れて密閉し、冷蔵庫の野菜室に入れておくとよい。
  潅 水 日によって2日に一回。乾かしすぎてもいけないが、あまり水を吸わなくなってきている。
10月 採 種 前月と同じ。種子は乾燥しきらない事が大切。乾燥させると極端に発芽率が低下する。
  置き場 日当たりをよくし、まだ日除けをしていれば取り外す。直射日光に晒しても心配はない。
  病害虫 初旬は多いが、寒くなるにしたがって少なくなる。来年の新芽を食われる前に虫をとること。
  潅 水 機械的な潅水はやめ、土の表面が乾いたら与える程度。葉に水をやってチリを落とすようにする。
  肥 料 与えない。
  植替え 行わない。
11月 採 種 風にも耐えて残っている木もあるが、大半は落ちてしまっている。中味があるか注意すること。保湿自然貯蔵(土中埋蔵)がよい。
  病害虫 枝と同じ色をした虫が新芽を食べていることがあるので、よくみて見つけ次第殺す。
  潅 水 潅水は控えめにする。ただ、土の乾きは遅いが土の中はカラカラになってしまうことがあるので注意。
  剪 定 行わない。
  植替え 行わない。
12月 潅 水 土の表面が渇けば水を与える程度。与えるときはしっかりと鉢底から水がたれるまでやる。
  剪 定 葉が散ったら剪定してもよいが、もみじの場合、できれば自然のままにしておいた方が繊細さがある。
  病害虫 根元に木の粉が出ていればカミキリムシの幼虫が幹枝の中に入っているのでその穴(つまようじの太さほどの径)を探して殺虫剤(スミチオン1000倍液)の原液をスポイドで注入する。冬季に石灰硫黄合剤を散布するとよい。